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Channel: 趣味と健康日記
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水平歩道山行報告PART 1(タカネバラ) CMT APVL、JGG SUSPENDED

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 お早うございます。私にとって真夏の最大イヴェントとなる筈だった今回の黒部方面での山行は熱中症の為に敢え無く頓挫してしまいました。原因は荷物の重さでした。山行中に合う人達の荷物の重量を聴くとテント泊でも15kgほどだと言います。「余計なものを持たない」、「軽い素材を選ぶ」が鉄則の様です。私の場合は山中で一週間は暮らせそうな荷物(32kg)でした。元気な時は軽く思えるのですが疲れてくると背負うのにも苦労します。W 

 7月22日19:30に家を発ち、22:30新宿バスタ発の富山行夜行バスで新黒部駅に移動しました。富山地方鉄道とトロッコ電車を利用して欅平に到着したのが23日08:49、09:00頃に登山開始、目的地到着は??:??時と言いたいところですが、問題が発生し途中でビバーク(Bivouac)する羽目になりました。今投稿では阿曽原温泉小屋までの往路を紹介いたします。総行程11.6km+アルファ、標高差は最初に350m登り、あとは文字通りの水平歩道歩きでした。

水平歩道

 欅平から欅谷上部の鉄塔まで350mを一気に登れば蜆谷、仕合谷、折尾谷、阿曽原谷上部間は水平歩道です。阿曽原谷に上部から阿曽原温泉までは100mを一気に下ります。

新宿駅前

20:14 新宿駅前道路、山手線は下を通っています。右が池袋方面、左が渋谷方面になります。左の建物が「バスタ新宿」です。 

バスタ新宿

20:21 バスタ新宿到着、発車10分前にバスが到着します。

高速バス内

22:28 バスは定刻通り22:30に出発しました。ザックはデッキの下に搭載しました。因みにサブの運転手はデッキ下のスペースに潜り込んで仮眠します。右中央にトイレも有ります。

新黒部駅前

05:18 04:43黒部ICにて下車、一般道を徒歩で新黒部駅に移動します。

黒部峡谷鉄道

06:31 富山地方鉄道で宇奈月温泉駅に到着、黒部峡谷鉄道に乗り換えます。

トロッコ電車

07:31 軌間762mmの特殊狭軌上のトロッコ電車で登山口の欅平に向かいます。

宇奈月ダム

07:38 宇奈月ダムを上流から望んでいます。赤い橋を左に1.5kmほど進むと「とちの湯」が有ります。

新柳河原発電所

07:39 湖上に浮かぶ砦の様な建物は関西電力「新柳河原発電所」です。何故こんなところに?と疑問に思うかもしれませんが上流に有る「出し平ダム」から落とす水力で発電しています。大きなダムだと落差が大きいので自力発電可能ですが、落差が小さいダムは下流に建設した発電所に水を送る役目の様です。

猿橋

07:43 右のラインはダム建設で沢を渡れなくなった「お猿さん」の為に作ったワイヤーの橋です。人は渡れません。左の橋状のものは黒雛温泉から宇奈月温泉への送湯パイプです。

黒雛温泉

宇奈月温泉から上流には黒雛温泉、美山温泉、鐘釣温泉、名剣温泉があり、トロッコ電車で手軽に行く事が出来ます。

これ何?

08:05 殆ど線路と並行して作られた不思議な壁には穴が開いています。

冬期歩道

08:07 先の写真、壁の内部は道路になっています。「冬期歩道」と言い、冬期は鉄道が運休するのでこのトンネル内を歩いて各地の発電所などに作業員が移動します。この辺りの岩山は関西電力が掘った作業用トンネルと送水トンネルが入り乱れており、トンネルだらけです。一本の川にこれだけの発電所を作った会社も珍しい。大したもんです。W

欅平駅

08:49 標高600mの欅平駅のホームです。何故か降りてから改札口までかなりの距離をバックします。作業用に作った鉄道にお金がなるのですから、先達者には先見の明が有ったと言うべきです。

ビジターセンター

09:03 駅前に有るビジターセンター横から登山開始です。登山計画の提出場所は有りません。登山道ではなく関西電力の社内道と言った認識間も知れません。標識なども関電関連のものばかりで登山標識(道標)などは有りません。

急登

09:25 いきなり250mの急登です。32kgのザックの重さと夜行バスでの寝不足が祟り、展望台まで1時間を要してしまいました。この辺りから熱中症ぎみでした。

阿曽原温泉分岐

10:00 1時間後に250mを登り切り、奥のくぼ地に座り込んで行動食を食べましたが、水もおにぎりも美味しさを感じません。やはり、熱中症です。展望台はガイドに引率された観光客でいっぱいだったのでパスします。んん・・登山道って書いてある。W

水平歩道

11:24 岩棚の水平歩道らしくなってきました。ザックの最上部を点検し、引っかからないように気を付けます。

水場

11:34 欅谷(たぶん)の小さな水場に癒されますが、水はたっぷり担いでいるのでスルーします。

鉄塔脇

11:44 登山道らしくない鉄塔の右隅を通過します。

少トンネル

12:00 15mほどの短いトンネルを潜ります。

徐々に険しく

12:35 右壁のガイドラインに掴まり、足元に気を付けて進みます。ここは天井が高いです。

高い庇(ひさし)

13:08 いくつかの沢を超えると庇状の天空の道になります。ラインから手が離せません。

2番目のトンネル

13:11 二つ目の短いトンネルを潜ります。ここは細く危険な岩尾根に掘られています。

板状の岩

13:19 痩せた岩尾根を切り通しにした場所

仕合谷トンネル

13:32 岩壁で危険な仕合谷の下に250mほどのトンネルを掘って谷を超えます。トンネル内は真っ暗でヘッドランプが必須です。場所により天井が低く腰を低くすることを要求されます。トンネル内右半分は地下水が流れています。半ばを過ぎると登りになったり左右に曲がっています。

トンネル出口付近

13:40 出口付近は登りになっていて地下水は少なくなります。

緊張

13:54 大太鼓といわれる最大の難所で恐怖感も増します。

大太鼓展望台

13:55 ここを曲がると大太鼓展望台です。道は狭いところで40cmしかありません。対岸の岩壁は奥鐘山西岸壁で日本でもトップクラスの岩壁です。

大太鼓展望台

13:58 最大の危険箇所で最高の撮影ポイントの様ですが、先を急ぐ事ばかりを考え、ゆっくり展望を楽しむ余裕は無かったです。W

ヤマアジサイ

危険個所を過ぎるとヤマアジサイを見つけてホッとします。

折尾谷

15:07 オリオ谷の両サイドにトンネルの入り口が見えます。天井が低く、泥水の中を歩きます。完全防水の登山靴が必要です。

大滝
15:22
オリオ谷を越えて10分ほど進むと大きな滝が見えてきます。見応えのある滝です。

ここの水は飲料になりそうです。

頭と首筋を徹底して冷やしました。

対岸には数名の人が認められ、こちらに向かっている様です。

追い越されても良いからゆっくり進むことにしました。


 




 

不思議な音

16:49 この辺りで7.5時間を経過しました。あと1時間ほどで阿曽原温泉小屋ですが、先ほどから後ろの折尾谷方向から「ピューピュー・・・ピューピュー」と呼子によるアラーム、サイレンの様な音が聞こえ始めました。
 
 ここで年齢のせいか余計な事を考えてしまいました。先ほどの人が追い越して来ないのは何故か、先の笛は遭難信号か? それともこちらが迷ってしまったのか? 確認の為1.5時間かけてオリオ谷に戻りました。結果は異状なし。ところが日が暮れそうになったので、ビバークを決意しました。

ビバーク

18:15 疲れも頂点に達したので登山道上にテントを張り、ビバークする事にしました。夕食はフルグラ+チアシード(自然から元気さんお勧め)とコーヒーで済ませました。相変わらず食欲は有りません。砂防ダムで選択をしたのち20:00寝袋に潜り込みましたが、満足な睡眠はとれませんでした。翌朝04:30頃阿曽原温泉から下って来た登山者に起こされました。W

ヤブコギ

07:02 05:30ごろにオリオ谷を出発、昨日の場所(はしご場)を超えるとやぶこぎ状態でした。

見えた

08:48 身体がきつくて休みながら最上部から100mほど下ると阿曽原温泉小屋とテント場が見えてきました。

テント場

08:55 テント場に到着、小屋まで登りテント場使用料金1200円を支払います。右はトイレです。

仙人ダムへの分岐

 阿曽原温泉小屋前に立てられた「仙人ダム分岐」です。雲切新道を超えてきた登山者の情報と体調を考え、この先の山行を断念しました。今日一日養生します。

テント設営

06:30 テント設営完了、早速露天風呂へ・・・

露天風呂

09:41 阿曽原温泉です。客は私一人なのでゆったりした気分で利用できました。奥のブルーシートのトンネルが源泉で女性の更衣室も兼ねています。男女の時間帯は状況により山小屋主人が決定します。

そうめん

11:36 入浴後、しばらく木陰で昼寝をし、山小屋に頼んでおいた「冷やしそうめん」を頂きました。750円だったと思います。胃が荒れていたので美味しかった。

独り占め

15:59 午後の昼寝のあと本日2回目の入浴、露天風呂は独り占めです。全周緑の山肌と黒部川の音に癒されます。

食材

16:47 夕食は棒ラーメン(二人分)と豚ロース生姜焼きです。安物のチーズ入りソーセージは美味しくなかった。

夕食

17:02 シジミスープを入れた棒ラーメンと豚ロース生姜焼き、流石に生姜焼きはプロの味でした。温泉と昼寝で体調も60%ほどに回復、明日は下山できそうです。予定下行程のうち2/3を残しての撤退になり残念至極です。来年チャンスが有ればリベンジしたいと思います。秋に行く余裕は有りません。トホホホ

タカネバラ
 
 早朝の黒部IC付近に咲いていたバラ科の落葉低木「タカネバラ」です。 日本固有の品種(Rosa nipponensis)で尾瀬から中部地方及び四国の一部の高山、亜高山帯に生育し6月~7月ごろにピンクの5弁花を咲かせます。雄蕊が開いたばかりで、一番きれいな状況だと思います。


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