東京都知事選挙が吹っ飛んでしまうような障害者施設での事件でしたが、「何故障害者が被害者にならなければならなかったのか」との疑問が飛び交っています。一言でいえば「容疑者が弱虫だった」からだと思えてなりません。強い者の中では生きられず、弱い人達の中に飛び込んでしまった事が事件の引き金になったのかもしれません。家庭環境も含め、もう少し荒波にもまれた人生の方が彼にとって有益であったように思います。父親が小学校教諭と言う家庭に育った様ですが、人はぬるま湯に浸かっていては成長しないような気がします。
今年の夏山登山は欅平から阿曽原温泉、池の平小屋、剣岳、剣沢、室堂(ピンクからグリーンを4日間)を経て長野県大町側に抜ける過激なコースを選びましたが装備の重さと体調不良により、27kmの工程のうち11km(ピンク色)で降参となってしまいました。計画を練り直して再挑戦したいと考えています。室堂から欅平は下り基調となりますが、反対の欅平からは登りがきついので間違いなく難儀しそうです。大きな楽しみは残しておくことにいたします。 同じ道を引き返しますが違った角度から見るので多少の変化が有ります。
※日本海に流れ込む黒部川を境にし、東が大善町、西側が黒部市です。
阿曽原温泉小屋付近で見かけたベンケイソウ科の多年草「タカネマンネングサ」です。マンネングサは黄色い星形の小さな花とマツバギクの様な細葉が特徴ですがタカネマンネングサは光沢が有る厚めで楕円形の葉を持っています。
05:12 朝食は前日に食べられなかった「ウメおにぎり」をおかゆ状にし、スプーン2杯のチアシードを混ぜています。昨日の「トマト入り冷やしそうめん」同様、荒れた胃腸にすんなり受け入れられました。
06:11 阿曽原温泉小屋テント場を離れます。堺市から来られた隣の4人パーティは06:30に発つそうですが、追い越されるのは間違いありません。
キキョウ科の多年草「ミヤマシャジン」です。基本種はヒメシャジンとされていますが明白な違いは判りません。
07:16 ほぼ1時間歩くと大滝のある沢の手前の水場に到着、冷たい水をタオルにたっぷり含ませます。
水平歩道の道端に咲いていたキク科の多年草「タカネコンギク」(高嶺紺菊)です。薄い紺色なのですが、光の関係で白く見えています。
水場など湿地が大好きなマムシですが、昼は乾いた登山道、岩の上などで”日向ぼっこ”をしている事が多いです。とぐろを巻いていたのですが、📷を出すと逃げていきました。
09:22 折尾谷の砂防ダム・トンネルを超え、ビバーク跡を通過します。ここでビバークに至った経緯を振り返ってみます。阿曽原温泉小屋まで1.5時間ほどの所で谷下から遭難信号(サイレン?)の様な音が聞こえ始め、折尾谷まで1.5時間ほど戻ったわけですが、この朝、付近で登山道を補修している方と合い、不思議な音について確認したところ「ニホンシカの警戒声だよ」と言う事でした。you-tubeを見て、なるほどと思いました。狐に騙されたような思いです。
本日2回目の遭遇、周囲をマムシに囲まれてビバークしていた事を考えるとゾッとします。暗闇の中、素足で草履履き、砂防ダムで食器洗い、洗濯までしていました。噛まれなくてよかったー。マムシの特徴は三角頭に「ずんぐりむっくり」の身体(胴長?)そして連続した銭型模様です。
10:30 ここは岩を削っても岩がもろいので木製足場を組んでいます。大太鼓は間もなくです。右下に黒部川が流れていますが向う側の開けた方向が日本海になります。
10:33 思いザックに雑木の棒2本、これが結構役に立ちました。谷側にフラッと行かないように左手はワイヤー、右手に持った雑木のストックを谷側に添えるようにして歩きます。そこまでやるかって? 小心者かも。W
10:35 標高差300m、こんなところによくも歩道を作ったものです。毎年の整備は大変だと思います。関係者のご苦労に感謝です。関西電力さん、有難う。ここを歩くのが一つの夢でした。W
10:50 右の谷が仕合谷です。スラブ状の岩場で通過が危険なので地下に250mほどのトンネルを掘っています。
10:51 仕合谷案内標識です。残り半分を切りました。ヘッドランプはスポットとワイドの照射方向切り替え式が良いと思います。
11:00 対岸の今来た道を眺めます。食事は行動食とし、チョコレートとフルグラ、今朝テント場でポットに準備したコーヒーです。
11:06 もう直ぐ短いトンネル、ここでもマムシを見かけました。一匹は敬遠され撮影が間に合わなかったので合計では4匹のマムシに遭遇しています。普通1匹見るか見ないかなので今回は異常に多い。
切り通しを超えると林の斜面にオミナエシ科の多年草「ハクサンオミナエシ」が咲いていました。「コキンレイカ」と言う別名が有ります。この付近で座り込んでいる時、4人パーティに追い越されています。随分頑張ったと思います。W
11:29 岩尾根の先端部に掘られた短いトンネルです。長さは20mほどでライト無しでも通過できます。
12:04 シジミ谷を過ぎると下山時最後の短いトンネルに差し掛かりました。仕合谷とシジミ谷の間はギザギザの小さな沢が続きます。
12:59 小さな水場、カップで水を救いタオルを湿します。 この先も油断はできません。
13:18 欅谷を超えると送電線が下に見えます。右の谷底に欅平駅があります。
13:24 欅平駅まで1.3km、次の尾根には鉄塔があり、そこから先は350mの急降下が待っています。
13:48 7月23日の初日はここで熱中症が始まり、太ももに痙攣が発生しています。
13:49 登り時にはパスしてしまった欅平上部のパノラマ展望台(858m)から東方向の眺望です。中央奥には唐松岳(2696m)が見えています。黒部峡谷は手前右の谷で正面の谷は二つの分かれていて右が爺谷、左が婆谷とよばれています。トロッコ電車では有料の「パノラマ展望ツアー」も計画されています。(写真はネットから拝借しました。)
14:28 漸く登山口に戻ってきました。疲れました。食料の大半を阿曽原温泉小屋に置いてきましたが、それでも夜露に濡れたテントの重さも有って30kgは有ったと思います。真剣に軽量化を考えないと遭難に繋がりそうです。
今回は最後まで悪い事が続きました。岩場でピッケルのヘッドを低くし、戻すのを忘れた為トロッコ電車に乗った時、ピッケルの石突で真新しいシートに8cmほどの”かぎ裂き”を作ってしまいました。弁償となると2万円以上にはなりそうですが、駅員さんに報告すると「大丈夫です。」と言う返事でした。関西電力さん申し訳ありませんでした。ごめんなさい。そして有難うございました。原発再稼働には賛成です。W
この日(25日)は北陸新幹線(12,710円)を利用し、20:30ごろ帰宅、即ベットに潜り込みました。W
阿曽原温泉の露天風呂広場の茂みに1本だけ咲いていたユリ科の多年草「オオウバユリ」です。2mほどに育っていました。ユリ根の片を外して搗いた後、水を注いで2日ほど放置すると皮などの繊維分が浮いてそこに澱粉が溜まるそうです。花は10~20個ほど付けます。北アメリカ原産の帰化植物ですが、日本では本州中部から北海道に分布しています。